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着崩れを防ぐために、着物は座り方に注意

着物は座り方に注意!着崩れを防ぐコツや美しく見せるポイントとは?

着物でお出かけをしてみたいと思っている人や、マナーや着崩れしたときの対処法がわからずなかなか着用に至らないという人もいるはずです。

着物の着崩れは着付けや座り方次第で防ぐことができます。

本記事では、着崩れを防ぐコツや美しく見せるポイントについて解説していきます。

 

失敗しない着物での座り方

失敗しない着物での座り方

優雅な立ち振る舞いができてこそ、着物はさらに美しく映えるでしょう。
そのためには着物を着たときの座り方をしっかりと押さえておくことが必要です。

着物は立ったり座ったりする動作で着崩れしてしまう場合があり、座り方で美しく着物を着こなせるかどうかも決まってきます。

着物で座るときに特に気をつけたいのが、シワやヨレです。
ヨレがあると座っているときに違和感がありますし、立ったときにシワがあると不恰好になってしまいます。
これらをできるだけ回避する方法を確認しておきましょう。

着物での椅子の座り方

着物は畳や座布団の上に座ることを前提とした服装で、椅子に座ることを想定していません。
そのため、椅子に座ると着崩れることがあります。

しかし、最近は着物でも椅子に座ることも多くなりましたので、どのシーンにおいても問題なく動けるように準備しておくと良いでしょう。

椅子に座るときのポイントは、深く腰を掛けないようにすることです。
また、背もたれに寄りかかるのもNGです。
帯が崩れてしまう恐れがあるので、極力避けてください。

椅子に座るときは、まず椅子の左側に立ちます。
上前(外側に来る前身頃)を少し引き上げてから椅子の前に移動します。
座る位置を確認できたら、帯が背もたれに当たらないように注意しながらゆっくりと腰を落とします。

さまざまなことに注意しながら動く必要があるので、うっかり椅子に帯がぶつかってしまったり、お尻をドシンと落としてしまったりする恐れも考えられるでしょう。
優雅に椅子に座るために、事前にシミュレーションしてみると良いかもしれません。

着物で正座をする方法

着物で正座をするときも、椅子に座るとき同様、動作に流れがあります。
ヨレやシワにならないよう気をつけて座るように心がけてください。
座る前に左右の両脇を少し張っておくと、ヨレやシワを防ぐことができます。

座るときに、何も考えず座ってしまうと上前が斜めになり、広がって見えてしまいます。
不恰好な見た目になるので、綺麗に整えながら座るようにしてください。

動作としては、上前がヒラヒラしやすいので左手で上前を少し引き上げた状態で、軽く押さえておきます。
右手で上前をゆっくりと揃えながらなでおろし、腰を落として膝をつきます。

この動きであれば、上前が斜めになったり膨れたりせず、真っ直ぐ綺麗な状態で正座ができます。

着物での車のシートの座り方

椅子や正座と比べ、着物で車のシートに座るのが、意外と難しいと言われています。
移動手段として車を使用する人も多いので、車の座り方もしっかりと押さえておきたいところです。

車のシートに座る際は、シートの横に背を向けて立ちます。
お尻からシートに座り、両足を揃えて地面から離します。
上前を押さえながら、体を回転させ足を車の中に入れてください。

どの動作でも気をつけたいのが上前です。
上前は、動くと開きやすい部分です。
そのため、押さえながら動くことが多くなります。
足を大きく開いてしまうと上前がはだけるような形になり長襦袢が見えてしまう可能性があります。
足を開きすぎないように気をつけてください。

着物の着崩れを防ぐポイント

着物の着崩れを防ぐポイント

着物は動いている間に着崩れしてしまう可能性があります。
着崩れを防ぐポイントを押さえて、着崩れせず美しい着物姿を保ちましょう。

着崩れしにくい着付けを目指す

着崩れの原因として、洋服と同様の感覚で動いてしまい動作が大きくなることと、着付けがしっかりできていないことが挙げられます。

着付け時に、補正をよくすること、腰紐をしっかり締めれば着崩れをできるだけ防げます。
また、上前を深めに合わせることで開きにくくなるようにすることも可能です。

着物を着用時の動作を覚える

着付けでできる限り着崩れを防いでも、それ以上に動作も気をつけないといけません。
着付けが完璧だからと安心していると、美しくない動作として見られたり、シワやヨレが目立ってしまったりします。

着崩れしにくい着付けをした上で、上前が開かないように手を添えて動くように心がけると良いでしょう。
また、急いだり焦ったりしてしまうのもNGです。
ゆっくりと動くことでより着崩れせず、シワやヨレも多く付かずに過ごせます。

お手洗いは場所を選ぶ

着物でお手洗いに行く際は、注意が必要です。
下記のようなポイントを押さえ、お手洗いを選んで入りましょう。

広めの個室がある

着物は、帯や袖など洋服に比べボリュームがあります。
狭い個室では壁に着物が触れてしまい、汚れる可能性があります。

洋式

特に和式に慣れていない場合は、洋式のお手洗いを探してください。
慣れていたとしても、床に袖が触れてしまう可能性があるので、避けた方が良いでしょう。

大きめの鏡が設置されている

姿見があるとなお良いです。
お手洗い後は着崩れしやすいので、確認するために必要です。

清潔な環境

場所によっては、汚れていたりあまり掃除されていなかったりします。
そのような場所では気をつけていたとしても、ちょっとしたことで汚れてしまいます。
そうならないためにもできるだけ清潔なお手洗いを選んでください。

上記のポイントを押さえた上でお手洗いを選ぶのが好ましいです。
また、掃除直後は拭き掃除や水で濡らして掃除した場合、濡れているため避けた方が良いでしょう。

座り方以外の注意点

洋服と異なる点が多々あるので、普段から着物に慣れていないと大変だと感じることも多くあります。
洋服であれば、問題のない動きでも着物だと着崩れしてしまうので、注意が必要です。

着物のときは、できる限り動作を大きくしない、激しい動きをしないようにしてください。
大股で歩いたり、大きく手足を動かしたりすると着崩れの原因になってしまいます。
優雅なイメージのある着物に合った振る舞いが大切です。

着物の着崩れの直し方

着物の着崩れの直し方

着崩れしてしまったときでも、さっと直せる方法を知っていると安心できます。
特に長い時間着ていたり、動くことが多かったりすると着崩れしてしまいます。
そのままだと見た目が悪く、美しく着こなしていないと思われてしまうので、そうならないためにも直せるようにしておきましょう。

裾が着崩れてしまった場合

裾は、立ったり座ったりを繰り返していると着崩れしやすい場所です。
上前が斜めになっていたり、開いたりして長襦袢が見えてしまうと恥ずかしい思いをしてしまいます。
裾が着崩れしてしまった場合は、次のように直してください。

上前を右手で持ち、元の位置へ戻します。
上前が真っ直ぐな状態なのを確認してください。
元の位置に戻したら、余っている生地をおはしょり(腰付近にある、布を折り帯の下側に折った山を出している部分)の下にある腰紐に挟んで直します。

衿元が着崩れてしまった場合

衿元も動きによってはだけたり、左右でズレていたりすると良い印象を持たれません。
衿元を整える方法は次の通りです。

右側の衿から直していきます。

左側の身八つ口(帯と腕の間にある、縦に空いている箇所)に左手を入れます。
左手で右側の衿先をつまみ、少しずつ引っ張って衿を整えます。

右側の衿が整ったら、左側の衿を整えます。
左側は、右脇のおはしょりを少し引っ張り整えていきます。
これで衿元の着崩れが直せます。

帯がズレてしまった場合

帯が下がってしまうと、着物全体のバランスが悪く見えてしまいます。
着付け時に緩みがあったり、結び目の位置が悪かったりするとズレの原因になります。

また、動いている間にずれてしまうこともあるので、綺麗な着こなしを見せるためにも、早めに帯は直したいところです。
帯が下がった場合の直し方は次の流れで行ってください。

帯の下に両手を入れて帯を上に持ち上げてください。
その後、帯を上から持ち直します。
上から持ち直したら、元々の場所までゆっくり上げて調節してください。

帯がゆるくて下がってしまった場合は、隙間にタオルを挟むことで厚みが出て緩くなくなります。

着物は座り方に注意すれば快適に着こなせる!

着物は座り方に注意すれば快適に着こなせる!

着物は、美しい模様や装飾があり素敵だと感じる人も多いでしょう。
着物で過ごす間は所作に気をつけたり、着崩れに注意したりしなくてはなりません。
そのため、注意点が多く大変だと感じてしまう人もいるはずです。

しかし、座り方を含めた動作に気をつけるだけで快適に着こなすことができます。
また、万が一着崩れしてしまったとしても、着崩れの直し方を知っていれば慌てる必要もありません。

座り方のコツや着崩れを直すポイントを押さえて、着物を着こなしましょう。

着物レンタルのプラン料金については、こちらをご確認ください。

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